がらくた

双極性障害と、本と映画と、日常と、小説ポエム書いて非日常へと。

仕事のはなし。

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2018.12.8記

 

今日で20日ぶりに仕事をした。

 

私の仕事の上司は父親である。

簡単に言うと、父親の仕事を手伝っているのである。

父親は歯医者だ。

父親は普段はひどく雑で、部屋もひっくり返るほど汚く、身なりもどこかだらしがない印象である。

ところが、仕事になると、娘の私からもそれは丁寧に繊細に仕事をする。

仕事の精神をプライベートにでも持ち込めないかと娘は思う。

しかし、それで父親とけんかをしてしまった。

父親は歯医者であるが、どこか職人気質なところがある。

それはたぶん、彼の人柄の良さであって、患者に少しでも良い治療をしたいという気持ちがあってこそなのだろう。

しかし、その患者さんの為にという気持ちがゆえに、父親はしょっちゅう従業員には厳しかった。

たぶん、私はそのときに鬱転していて、いつもなら流すところを流せなかったのだと思う。

それで、けんかになった。

もう、転職しようかと、鬱状態なのに、躁みたいなことを考えた。

仕事のことを考えるとずっと混合状態だったのだと思う。

 

(過去ブログ)

 

私のブログを初めて見る方は、上の記事を参考にどうぞ。

いつも見て頂いている方は、私は色々あって、実家に戻ってきたのはご存知かと思う。

 

父親はそこで、仕事の事務作業を私に任せてきた。

久しぶりに仕事をした。

楽しかったです。ものすごく。

数字と向き合うのが楽しい。

 

元々、私は文系で、学生時代は数学が本当に苦手だった。

双極性障害になる前は、販売の仕事やアルバイトをしていた。

数字に向き合わない事務の仕事はやったことがないし、無意識に避けていたのだと思う。

双極性障害になって、どの仕事も続かずに、長く休んでも、急に休んでもクビにならない、父親の仕事を、どちらかというと選択肢がそれしかなかったという感じで始めた。

最初は間違えてばかりだったし、時間も物凄く掛かった。

本当に苦痛でしかなく、どうやってこの事務作業から逃れようかとばかり考えていた。

 

少し意識が変わったことがある。

受付の仕事をしていて、患者から治療内容について質問されたときである。

そのとき、私は何も答えられなかった。

自分があまり歯医者に行かないものだから気付かなかったのだが、患者はけっこう受付の人に質問をしてくる。

私はそのうちに質問に答えられるように、少しはなりたいと思い始めていた。

そこで、ユーキャンの歯科助手を受講することにした。

4ヶ月で資格は取れるらしいのだが、日々ぐらぐらする体調の中、1年と半年掛けてやっと取れた。

考えてみれば、双極性障害になってから、初めてやり遂げたことではないかと思う。

しかし、合格したときはもちろん嬉しかったが、なんだか思ったよりは感動はなかった。

未だに自分が双極性障害だと認めていない部分があって、こんなもの合格して当たり前だと思っている部分があるのかもしれない。

また、どうやらこの資格は就職にはあまり有利ではないと、ネットで読んだのだ。

しかし、私がこの資格が欲しかった理由は、患者の質問に答えたかったという理由である。

そして、この勉強を始めてから、本当に患者の質問に答えられるようになったのである。

もちろん、父親に聞かなければ分からないこともたくさんあるが、自分でもびっくりするほど、質問に答えられたり、治療の進め方も分かるようになり、次にどう行動すればいいのか分かるようになった。

しかも、細かいことが多い歯科医療だから、父親のミスも指摘できるぐらいにまでなってしまった。

この行動には自分でもびっくりしている。

資格に合格したときの喜びよりも、こっちの喜びのほうが大きい。

 

大好きな佐藤先生には、事務の仕事は向かない。

地味な仕事は向かない。

と言われ、佐藤先生が言うならばと、さらにそういう仕事を避けてはきたが、佐藤先生の読みは外れた。

でも、外れた読みで良かった。

 

やっぱり、歯科助手の仕事は楽しい。