がらくた

双極性障害と、本と映画と、日常と、小説ポエム書いて非日常へと。

死ななくて良かった

やっぱりとゆうか、ただの痔……しかも、先生曰く「ちいちゃな傷」でした。
なんでその「ちいちゃな傷」であんなに大量の血が混じった便が出るんだ!

診察室に入り、50過ぎぐらいの体格が大柄の男性医師。
ジーパンなんぞを履いて、ラフなスタイル。
挨拶もせず、椅子に座ることもなく、一言めが「パンツ脱げ」で、下半身丸出しの恥じらいよりも、お尻の穴にナニをされるのか、痛いことをされるのか、なんかヘンなもんをぶち込まれるのか、恐怖一色だった。
これからナニされるのか分からない恐怖と、死ぬ系の病気なんじゃないかと、恐怖のサンドイッチで、恐怖を取り除こうと聞かれてもいないのに、必死にしゃべり出す。
「そうなの~」
と医師は、体格の大きさとは関係なく、ゆっくりと柔らかい声で話す。
話し方がゆるいと言った印象だ。
診察台でお尻を見られていると、
看護師さんが
「力抜いてー」
となぜかお尻の穴で緊張、もしくはビビっているのが、丸分かりらしい。
結果、お尻の穴を撫でる感じで触られただけなのに、
「ひいいいいい」
と悲鳴を上げる。
35歳とは思えぬビビりっぷり。
医師が「薬を今塗るとまたパニック起こすからやめよう」と一言。
たぶん5才児でも言わないやつ。
「そんな悲しい声出さないでー」
とやはり、励まされる。
……だってだって怖かったんだもん!
で、外用薬が出ました。
医師が看護師さんに「パニックになると思うから、塗り方よぉーく教えてあげて」相変わらず、35歳の患者に言う言葉ではない。
診察室の外で看護師さんに薬の塗り方を教わっていたら、医師が颯爽と診察室から出て、白衣の袖をひらひらとさせていた。
頭をいくら下げても下げきれないほどに、
「ありがとうございました」と言うと、
「お大事にねん〓」
となんだかいたずらっぽく笑いながら廊下を渡り、裏口あたりを風のように抜けていった。
……カッコイイと思ったのは、気持ちが弱っているせいか?

とにもかくにも、おさわがせとご心配をお掛けしました!
ネットで血便を調べたら、大腸がんやらポリープやら、怖い病気しか言わず、ほんとに死んじゃうんじゃないかと思った。
死んじゃうんじゃないかと思って、友に別れのメールを送ることを本気で考えたり、心配過ぎて一睡もできなかった。

元カレのことをやっと諦めることができて気持ちが軽くなり、
コロナでみんながクソ大変な中、あっさり新しいお仕事が決まるスーパーラッキーなことが起きたり、
10年ぶりに演劇活動を再開させたり、
ボランティアやお稽古ごとに精を出したり、
老若男女関係なく新しい出会いがガンガン来たり、
……とにかく、これからってときにくたばってる場合じゃないのだよーーーー!
人間、希望が溢れると死にたくないものだ。当たり前か。

それにしても、ネットで痔を大々的に発表する35歳の嫁入り娘としては、いかがなものか?