がらくた

双極性障害と、本と映画と、日常と、小説ポエム書いて非日常へと。

【詩】まだよく知らない君への手紙

f:id:mongumi:20190703041040j:image

 

いつもの帰り道
見慣れた住宅街の風景
いつも通りの変わらない寂しい夜

 

この間はその生贄になってくれて、ありがとう
深夜のくたびれた間接照明の辛ろうじた暖色の光
洗い過ぎて色褪せたTシャツ
湿気でくねくねと曲がった前髪
なにより、君は、初めて会う僕の手を取って
何かを乞うような目をしていた
君が欲しいものは分かっていたけれど、そんな醜いお前となんて誰が心中するかって、見下しながら笑っていた
自分の醜さを棚に上げておきながら

 

そんな顔と身体をして誰に愛されたいんだい?
こっちは相変わらず毎日、寂しい夜だよ
君はどうだい?
答えなんてない
街頭のオレンジの光は孤独色
もしかしたら、毎日理由なく寂しいなんて叫んでいたのは、僕だけかい?
君もみんなも、本当は毎日寂しさに食い殺されないように
無駄な時間を過ごして空白を埋めてゆく
ただ、言葉にしないだけで

 

僕もみんなと一緒だっかたらいいな
孤独を感じているのが僕だけだったら、それは孤独だな

君の返事を待っているよ